立派なクソゲー

なぜだろう?
スタート時点から毒をくらっているのに、回復する手段がないのだ。
外を歩けば自分のレベルに見合わない強敵だらけ。
敵はチートという魔術を使っているそうだ。

街には教会がないので、万が一にもモンスターにやられる訳にはいかない。

酒場で仲間を集おうにも、仲間の数は年々減る一方。
そして、なぜか僧侶しかいない。
数少ない屈強な仲間達は、魔王の側に寝返ったそうだ。

武器屋に行っても、良い武器は高すぎて買えない。
そもそも外にいる敵が強すぎて戦えないのだから、ゴールド自体がないのだ。
最初はそこそこの武器を買いたいところだが、使いこなせないような武器しか売っていない。

せめて薬草を買いだめしたいところだが、毒の沼からの毒気を浴びていて逆効果らしい。

考えてみれば、王様は最初の準備金を出すのもしぶっていた。
それどころか、王様は魔王に宝物を献上しているという噂さえある。
妃が実は悪いモンスターであると知る者も沢山いるのだが、皆どうすることもできない。
最近では、「それならそれでしょうがないのではないか。」等と言い出す者も出てきた。
「むしろ、それこそが私達に必要だ。」という輩までいる。
彼らも実はモンスターなのだろうか?

街の人々は勇者一行を応援する素振りがなく、逆に罵っている。
それどころか、「ドラゴンが格好良い」という話題で持ちきりだ。

それでも街の人達は、私が戦うことを望んでいる。
この地方に伝わる古の風習で、戦う以外の選択肢は無いのだという。

私は一体どうしたら良いのだろうか?

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