お金に対する罪悪感

良いビジネスというのは、概して人間本来の欠点を利用する。
大きい数字を瞬時に理解できない性質、罪悪感、劣等感などをたくみに利用して、価値を売りつける。

良いビジネスと詐欺はとてもよく似ている。
違いはモノの価値に対して顧客が納得しているかどうかだけの差だ。

その手法は高度に最適化され組織化され、今やどのような職種であってもそのような汚い側面を持っているように見える。

何もかもがビジネスという俎上に載せられる。
誰もが仕事という名のもと、そのどす黒い塊の中に飛び込まなければならない。
資本主義のルールなのだからしょうがないらしい。

極端な見方だけれど、僕にはそれは罰ゲームのようにしか思えない。
金を稼げば稼ぐほど、人間の尊厳が失われていくような気さえする。

金を稼げない人間は、金に罪悪感を持っているから金を稼げないらしい。
金持ち父さんに書いてある。
しかし、本質的に金に対して罪悪感が伴うのは当然のことだ。
金が生まれる瞬間、どこかで誰かが負債を抱えるのだ。

海外にサービスを売って外貨を稼ぐのならまだましだ。
このゲームは血の流れない戦争なのだから、良いモノを売って金を海外からぶんどってきて同胞の生活を向上させるしかない。
血が流れるよりはよっぽど良い。

しかし、実際は国内で限られたパイを奪い合うために同胞同士で殴り合っている。
そして、iPhoneiPhone のようなもので後頭部を殴られている。

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