イラストの仕事はとても孤独

イラストの仕事は厳しい。家にこもってする孤独な作業だから。
仕事はメールでやりとりするから、必要最低限のことを書くだけでお客さんと仲良くなるようなこともない。
仲良くなったら値切らなきゃいけなかったり、やりたくない仕事でも断れなかったりするので、それはそれで良いんだけれども。

だいたいずっと孤独だったから、孤独には慣れているし。
友達が欲しいという気持ちもない。
友達がいるがゆえに、絵を描く気持ちが削がれてしまったこともあるし、色んな人が色んなことを言う。
若い頃は、今より混乱しながら生きていたから、そんな些細なことが重大なことになってしまって、より混乱しながら大きく道を踏み外した。
三十路になってようやく自分を確立させることの大切さに気付いた。

自分の子供が幼稚園に通うのを見て、自分は幼稚園も保育所も行かずに家で1人で遊んでいたことを思いだす。
たまに何か行事があるとき、幼稚園での光景に涙が出そうになる。
僕の人生にはそれがちっとも無かったから。
だいたいの物事は、幼少の頃からもう流れが始まっている。因果法則だ。
親もいないから、一生のほとんどが1人。
ただ、それゆえにイラストの仕事で生きていけているという現実もある。これも因果法則。

「人を幸せにするのも不幸にするのも人」という考え方がある。
積極的に人と関わらない僕は、幸せとはほど遠いのかもしれない。
たわむれに人と関わろうと思った時は、「絶対に自分の人生に関わらせてはいけないようなとんでもない人間」と縁を作ってしまう。
人と積極的に関わらないから、人間を見る目が足りていないのだ。
そのようにして間違えて失敗して痛い目を見てから、ようやくやっと気付くのだ。
理解というのは、「そんなの知っているよ」から「痛感する」までグラデーションになっていて、痛感するに至るには痛い目をみなければならないのだ。

自己啓発本をいくら読んでも、血肉にならない。
本当に、答えは自分の中に全部あると思う。

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